Q.トポテシンによる下痢の発現機序を教えてください。

A.

トポテシンによる下痢に関しては、発現様式から早発型(本剤投与中あるいは投与直後に発現)の下痢と、遅発型(投与後24時間以降)の下痢の2つの機序が考えられています。

1.早発型(本剤投与中あるいは投与直後に発現):コリン作動性
イリノテカンのカルバミル基(-O-CO-N-)は、アセチルコリンエステラーゼ阻害作用を示すと考えられます。過剰となったアセチルコリンが、ムスカリン受容体を刺激して、コリン様作用 [平滑筋収縮(消化管、膀胱、気管、胆嚢、子宮)、腺分泌亢進(唾液腺、涙腺、汗腺、 膵液、胃液)、瞳孔収縮、徐脈]を示すことにより、下痢、腹痛等を発現すると考えられます。


2.遅発型(投与後24時間以降):腸管粘膜障害
イリノテカンは、肝臓のカルボキシエステラーゼにより、活性代謝物(SN-38)に変換されます。さらにSN-38は、グルクロン酸転換酵素(UGT1A1)によりグルクロン酸抱合体(SN-38G)に変換され、胆汁から腸管内へ排泄されます。腸管内では、一部のSN-38Gが腸内細菌のβグルクロニダーゼにより脱抱合を受けてSN-38に変換されます。SN-38によって腸管粘膜が傷害され、遅発型の下痢を発現すると考えられます。



また、腸管内では、構造中のラクトン環がpHによって可逆的に開閉します。
SN-38の非イオン型(ラクトン体)が毒性を示すと考えられます。




※出典:適正使用資材「トポテシンによる下痢について」(TOP7AT1504)

他の質問を検索する

キーワードを入力して、検索を押すと関連するQ&Aが表示されます。